
ふと赤ちゃんの目を見てみると、寄り目になっていることはありませんか?
目がまだまだ未発達な赤ちゃんは寄り目になりやすいとされています。
いつもと違う赤ちゃんの目の様子を見て、ビックリしたり心配になられる方も多いのではないでしょうか?
これらの心配事を解消しておくことが、赤ちゃんの成長を見守っていく上では重要な事だと思います。
ママ・パパは赤ちゃんの体に起こり得る現象について、理解を深めておく必要があると言えるでしょう。
今回は赤ちゃんの「寄り目」についてご説明させていただきます。
目の発育を促すうえでの参考にしてみてください。
目次
1.「寄り目」とは?
寄り目は「斜視(しゃし)」の一種であるとされています。
斜視とは、一つの目標物を見ようとしたときに、片方の目だけが目的の方向に向かい、もう片方の目が目標物とは違う方向を向いたしまっている状態のことを言うようです。
寄り目はこの斜視における「内斜視」に該当する現象となります。
目の働きは「物を見る」ことがメインとなりますが、寄り目は「視線をそらす」「目を細める」「睨みつける」などといった感情を表現するための動きの一つでもあるとされています。
鼻の先を見ようとするなどして意図的に寄り目とすることもできますが、赤ちゃんの場合は自然的に発生する寄り目が多いようです。
2.斜視の種類
斜視にはいくつかの種類があります。
2-1.内斜視
目標物を見つめている際に片方の目が内側を向いてしまっている状態の斜視となります。
2-2.外斜視
目標物を見つめている際に片方の目が外側を向いてしまっている状態の斜視となります。
2-3.上斜視
目標物を見つめている際に片方の目が上を向いてしまっている状態の斜視となります。
2-4.下斜視
目標物を見つめている際に片方の目が下を向いてしまっている状態の斜視となります。
目は左右がバランスよく機能することで、効果的な能力を発揮しますが、斜視は目の機能の妨げとなってしまう可能性があります。
目に起こり得るトラブルの一つなので、斜視の可能性がある場合は注意が必要です。
3.赤ちゃんは寄り目になりやすい?
赤ちゃんの寄り目の多くは「仮性内斜視」と呼ばれるものだそうです。
赤ちゃんの顔の特徴として、鼻が低く両目の間隔が離れ気味であり、黒目が大きいということが挙げられます。
その為か、離れて見える黒目の部分が目立ってしまい、斜視のような状態に見えてしまいます。
赤ちゃんの場合「寄り目になっている」というよりは「寄り目のように見える」といった表現の方が、もしかしたら適切なのかもしれません。
仮性内斜視は成長して顔のパーツが整っていくことで、自然と解消されていきます。
視力への影響等もないので、心配する必要はありません。
4.赤ちゃんの「寄り目」と「視力」の関係性
赤ちゃんが寄り目となる原因の一つに「視力」を挙げることができます。
生後間もない赤ちゃんの目はほとんど見えていません。
視力は成長するにつれて発達していくものですが、発達しきるまでの間は、視力が悪いながらも目標物に焦点を合わせようとすることで、寄り目になってしまっていると言われています。
1歳頃を迎えると、視力もだいぶ良くなるため、このような様子を見受ける機会はほとんどなくなるとされています。
2歳を過ぎる頃になっても寄り目となる機会が多い場合は、本格的な斜視である可能性が高いため、一度眼科に行きお医者さんに相談してみた方が良いかもしれません。
5.赤ちゃんの目の様子を観察しよう
日頃から赤ちゃんの目の様子を観察してみましょう。
以下のポイントを意識してみてください。
5-1.寄り目になるタイミング・頻度
赤ちゃんが寄り目になるタイミングや、頻度について把握しておきましょう。
寄り目の傾向を掴んでおくことで、その後異変が発生した場合などのスムーズな行動に繋がってくるかと思います。
お医者さんに目の様子を診てもらう機会があった場合は、貴重な情報ともなるでしょう。
5-2.視力の発達具合
生後間もない赤ちゃんはほとんど目が見えていない状態ですが、成長するにつれて視力が発達していきます。
視力の発達に伴い、寄り目となる機会が増えてくることとなるので、赤ちゃんの目がどのくらい見えるようになってきているのかを日頃からチェックするようにしましょう。
5-3.外斜視・上下斜視
寄り目は仮性内斜視であるケースがほとんどと言われていますが、その他の「外斜視」「上下斜視」となる可能性もゼロではありません。
赤ちゃんの視線が外を向いていないか、上下を見ていないかなどにも着目してみてください。
赤ちゃんの頃の目の成長は著しいです。
常日頃変化するものと考え、ちょっとした異変にも気付けるようにしてあげましょう。
6.斜視の疑いがある場合
赤ちゃんの目の様子を伺う中で、単なる寄り目ではないのでは?と感じた場合は、一度眼科に行ってお医者さんに診てもらうと良いでしょう。
斜視に気をつけるべき中で、なかなか寄り目と斜視の見分けをつけるのは難しいかと思います。
斜視は早期から対処することで改善していくことができる症状でもあるので、気になる様子が伺えるときは遠慮せずに相談してみましょう。
斜視は場合によっては手術による治療となる場合もあるようです。
目の機能の充実は赤ちゃんの今後の成長にも大きく関わってきます。
気になる点、異変を感じた場合は、早めの行動を起こせるようにしましょう。
7.寄り目に対して心配になりすぎないこと
上記で述べたように、赤ちゃんの寄り目は仮性内斜視であることがほとんどとされています。
視力の問題も含め、赤ちゃんの時期ならではの寄り目の傾向だあるということを踏まえておきましょう。
寄り目に関して心配になられる方も多いかもしれませんが、あまり神経質になりすぎないほうが良いかもしれませんね。
周りにの人からの見た目に対する偏見があったとしても、気にすることなんかありません。
「個性」の一つだと考えるようにしましょう。
ただし、斜視である可能性が見受けられる場合や、なかなか寄り目が改善されていかないといった様子が見受けられる場合は、お医者さんに相談することをオススメします。
斜視は早期改善を図ることで、今後目に起こり得てしまうかもしれないトラブルを未然に防ぐことができます。
日頃から、赤ちゃんの目の様子はよく観察しておくようにしましょう。
8.最後に
赤ちゃんが寄り目になってしまうのは、ごく自然な事であると認識しておきましょう。
たとえ寄り目になっていたとしても、それは赤ちゃんが積極的に目を使っている証でもあり、また今後より視力が発達していくサインでもあります。
視力の発達は赤ちゃんの世界観を大きく広げてくれることになります。
寄り目も含め、赤ちゃんの目の様子は日頃からよく観察してあげるようにしましょう。
目という体における重要な機能の発達をしっかりと促し、今後の赤ちゃんの健やかな成長を見守ってあげましょう。
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