
タバコの煙には多くの化学物質が含まれており、その害は危険視されています。
タバコを吸う喫煙者だけの問題だと思われがちですが、実は喫煙者の周囲の方にも影響が出てしまう場合があります。
タバコの先端からも煙は出てきますが、この煙を「副流煙」と言います。
副流煙は喫煙者以外の方も吸ってしまう可能性がある煙であるとともに、タバコの根元から吸いこむ煙よりも害が強いとされているのです。
喫煙者の方は周囲の方への配慮の意味も込め、副流煙について理解を深めておく必要がると言えるでしょう。
今回はタバコの「副流煙」についてご説明させていただきます。
タバコを吸わない方も参考にしてみてください。
1.「副流煙」とは
2.「受動喫煙」について
2-1.急性影響が出る可能性がある
受動喫煙によって現れる急性の悪影響は、
・目の痛み
・心拍数の増加
・のどの痛み
・冷え症
などを挙げることができます。
急性的に症状が見受けられても、受動喫煙が影響しているかの判断がなかなか難しいのが現状です。
2-2.無意識のうちに健康状態が脅かされる
上記で挙げた症状は、受動喫煙が影響しているかの判断が難しい場合もあります。
また、症状の大小も人それぞれ異なり、発症してもそこまで気にせず生活している方もいることがあるようです。
しかし、こ受動喫煙が長期的に続いていると重大なトラブルを引き起こしてしまう可能性があります。
主な例として、
・肺がん
・呼吸機能の低下
・心筋梗塞
・脳卒中
などを挙げることができます。
場合によっては命にもかかわる可能性がある病気が、知らず知らずのうちに身近なものになってしまっているかもしれないのです。
2-3.喫煙者よりも健康状態が悪くなってしまう場合がある
副流煙はフィルターを介さず直接的に立ち上がる煙です。
不完全燃焼によって有害成分も濃度も高くなっているようです。
たとえ非喫煙者であったとしても、それらの有害物質を吸ってしまうリスクはあります。
場合によっては、タバコを吸っている当人よりも健康状態に異常をきたしてしまう可能性があるため注意が必要です。
受動喫煙はタバコを吸う人の周囲にいる方たちに影響が及びます。
喫煙者の方は自分が吸っているタバコの煙が周囲の方の健康状態を脅かしてしまっているということをしっかりと認識しておかなければなりません。
3.受動喫煙を抑える方法
こちらは非喫煙者向けの対処方法でもあります。
受動喫煙を抑えるために、以下の点に注意してみてください。
3-1.喫煙者がタバコを吸っている最中は席を外す
喫煙者がタバコを吸い始めたら、席を外すなどしてその場を離れるようにしてみるのも一つの手です。
タバコの煙が行き届かない範囲であれば、受動喫煙のリスクも軽減できるのではないかと思います。
喫煙すべきスペースも用意されているかと思うので、そこで喫煙するように促してあげることも必要かと思います。
3-2.喫煙所へは行かない
喫煙所は多くの煙が充満していることが予想できます。
その空間にいると自然と煙を吸っている状態となってしまいかねないため、極力そのような場所へは行かないことが望ましいです。
特に密閉された空間だと、煙も滞りやすくなってしまいます。
空間の観点で捉えると、室内で過ごす際には煙がこもってしまわないようにすることが重要です。
意図せずに煙が室内に侵入してきてしまう場合もあるかと思うので、タイミングを見計らって定期的に換気するように心掛けてください。
3-3.喫煙者へ注意を促す
喫煙者が必ずしもマナーを守ってタバコを吸っているとは言い難いです。
場合によってはルールを破り、喫煙すべきではない場所でタバコを吸っている様子を見受けることもあります。
非喫煙者が受動喫煙してしまう原因ともなりかねないため、そのような方には遠慮せずに注意してみることも重要かと思います。
非喫煙者の気持ちをしっかりと汲み取ってもらえるような促しをしていくと、受動喫煙となり得るケースも減少していくかもしれません。
3-4.喫煙者と関わる機会を減らす
根本的に、喫煙者の方との関わりを減らしてみることも一つの手かと思います。
縁を切るという意味ではなく、上手な距離感をとってみると良いのではないかと思います。
人間関係の問題でなかなか難しいかもしれませんが、タバコの煙が身近にない環境を整えることができるかもしれません。
「類は友の呼ぶ」というように、健康への意識が高い人たちで関わりあっていくことも悪くはないと思います。
3-5.禁煙を呼びかける
禁煙してもらうように呼びかけてみるのも良いかもしれません。
タバコは吸っている当人にも悪影響はあるため、その方の健康状態を気遣ってあげることもできます。
双方にとって良い結果を生み出すのは、禁煙が一番いい方法と言えるかもしれません。
喫煙者と非喫煙者の両方がお互いを思い合った行動を取ることが重要かと思います。
非喫煙者の方は、タバコの煙をどのように感じているのかをしっかりと伝えてあげること良いかもしれません。
4.喫煙するうえで注意したいこと
喫煙者の方は、副流煙のように周囲の方へも悪影響を与えている可能性があるということを常に念頭に置いておかなければなりません。
周囲の方への配慮を心掛けた喫煙を行っていく上で注意するべき点について挙げていきます。
4-1.喫煙が許された場所でタバコを吸う
タバコはどこで吸ってもいいわけではありません。
喫煙できるスペースを設けており、そこでタバコを吸うことがルールとなっています。
これは非喫煙者の立場を尊重するルールでもあり、これを守ることが非喫煙者への最低限の配慮ともなります。
近年では禁煙スペースも多く設置されるようになり、喫煙者の方にとっては肩身が狭い思いかもしれませんが、喫煙のマナーとして捉え、適切な場所でタバコを吸うように心掛けましょう。
4-2.換気を怠らない
空気が循環しない空間や室内でタバコを吸い続けると、煙が充満してしまいます。
同じ空間で過ごすことになる方にとって、その充満した煙は不快なものとなることもあるかと思います。
定期的に換気して空気の入れ替えを行うようにし、新鮮な空気を取り入れるようにしましょう。
4-3.タバコの先端を人に向けない
タバコの先端からは煙が出続けているということを念頭におき、他の人の方へ向けないように心掛けましょう。
無意識のうちに副流煙を周囲の方に振り撒いてしまっていることになってしまいます。
また、タバコの先端は燃えているため、触れるとヤケドをしてしまう恐れもあります。
特に小さな子供にとっては目線の高さとなってしまうため、危険度がより高いです。
小さいものだからといって「火」や「煙」を取り扱っているのだということを忘れないようにしてください。
4-4.風向きを考慮する
煙は風に流される傾向にあります。
風が吹く方向に人がいた場合、その人のもとへ煙は行き届いてしまうことになります。
風向きを考えて立ち位置を変更するなどして工夫してみてください。
また、風に乗った煙は広い範囲に行き渡ります。
周囲に人がいないことを確認していたとしても、自身が思っている以上に広範囲に煙が広がっている可能性があるということを認識しておきましょう。
4-5.非喫煙者のそばでタバコを吸う際は一声かける
やはり非喫煙者の方にとってはタバコの煙が不快に感じる場合もあるかと思います。
非喫煙者の方の心情を汲み取り、あらかじめ一声かけておくことが重要かと思います。
タバコを吸う前に声をかけておくことで、席を外すなどの対処を事前に行るのではないでしょうか。
喫煙者の方にとってはタバコの煙が当たり前の存在であっても、非喫煙者の方にとってはそうではない可能性があるということを覚えておいてください。
4-6.妊娠している方・小さな子供のそばでは喫煙しない
お腹に赤ちゃんがいる方にとって、タバコの煙はデリケートな問題です。
今後の赤ちゃんの成長にも悪影響を及ぼしかねないタバコの煙を吸わせてしまうわけにはいきません。
当人がタバコを吸わないことはもちろんですが、周囲の方が副流煙を吸わせないようにすることも重要です。
また、小さい子供にとってもタバコの煙は危険です。
小さい子は呼吸器などの機能がまだまだ乏しいため、それらの機能の発育に影響が出てしまいやすいとされています。
健やかな静養のため、これらの方の周囲では喫煙を控えましょう。
ルール・マナーを守ることで初めて喫煙できると考えるべきだと思います。
これらを守れない方は、タバコを吸う資格はないと言えるでしょう。
周囲の方との関わり合いのことも考え、十分な配慮を心掛けてください。
5.最後に
タバコの煙と聞くと、吸いこまれる根元の部分から出るものに気が行きがちですが、実は先端から出る副流煙にも気を遣わなければいけません。
根元から吸いこむ煙とは違い、フィルターを介していない直接的な煙でもあるため、悪影響の度合いも大きくなってしまいます。
そのことを念頭に置いておかないて行動しないと、より周囲の方から煙たがられてしまうかもしれません。
もしあなたの周りにタバコを吸うことをやめるように促してくれる方がいらっしゃったら、貴重な意見として捉えてしっかりと受け止めるようにしてください。
周囲の方との関わり方も考えながら、今後の喫煙生活を見直してみましょう。
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